スピードの違い
2008.10.14
現在、金融危機と騒がれていて、どのようになっていくのか心配されている方も多いと思います。
ちょっと見方を変えると、国際的強調とそのスピードの速さの違いに驚きを感じます。
日本が経験した失われた10年は、住専問題からはじまりました。
「住専問題」
金融機関等の共同出資により個人向け住宅ローンのための住宅専門金融機関として設立された住専が、バブル経済期に銀行や農協系統の融資を受けて不動産関連企業に貸付を急拡大。バブル崩壊により巨額な不良債権が発生。住専の危機が、その貸し手であった農協系金融機関へ被害が拡大。
1991年以降の住専に始まり、
1997年11月 北海道拓殖銀行破綻、山一證券自主廃業
1998年10月 日本長期信用銀行一時国有化
1998年12月 日債銀経営破綻し一時国有化
という変遷をたどりました。
ここで、政府、国会がとった施策が、
1998年10月の金融国会において、金融再生法が10月12日成立、
早期健全化法が10月16日に可決成立
という対応の遅さ。公的資金を注入する世論の反対は大きかったため、日本は長く不況から抜け出せませんでした。
今回始まった金融危機。
リーマン・ブラザーズが9月15日、連邦破産法11条を申請し、事実上倒産しましたが、アメリカ合衆国議会で金融安定化法が成立したのが、10月3日。
思わぬ造反がでて一旦否決されましたが、修正後成立。
各国の中央銀行も利下げに同調し、この問題は小康状態になりつつあります。
日本が苦い経験しているから、このように国際的にすばやい対応が出来たのでしょうが、このスピード違いにはびっくりしました。
そのときには、与党は総裁選をやる余裕まであったのですが・・・
これから、スピードがものをいう社会になったというのを感じさせる出来事でした。
(現時点では、まだどうなるかわかりませんけどね)
追記
やっぱり、まだこの問題、根は深そうです・・・
米国株急落、ダウ終値733ドル安
10/15のダウ工業株30種平均は前日比733ドル8セント安の8577ドル91セントで終えた。
ダウ平均の下げ幅は9月29日に次ぐ過去2番目の大きさだった。
ナスダック総合株価指数は同150.68ポイント安の1628.33。