監督4
2009.10.27
『ジョゼ・モウリーニョ』 ルイス・ローレンス、ジョゼ・モウリーニョ 共著
ミステル、これはフットボールですよ
残り時間がたしか、1分か2分のときだったと思う。
我々はカウンター攻撃を仕掛けられた。
ウチの選手がなんとかボールをタッチの外に弾き出した。
それは私の目の前で起きたプレーだった。
アルゼンチン人選手の(ルーカス・)カストロマンがすぐにボールを拾い上げ、スローインをしようとした。
我々のペナルティボックスのすぐ近くだったから、私は「危ない!」と思ったんだ。
我々のDFは2人しか帰っておらず、相手FWはすでに2人上がっていた。
カストロマンがスローインしたあとは、実質3対2という不利な状況に陥ってしまう。
4-1で終わるのと、4-2で終わるのとでは、全く意味合いが異なる。
そこで私は、目の前にいたカストロマンを引っ張って、スローインの邪魔をしたのさ。
レフェリーはこれを見ていて、私はレッドカードをもらった。
もちろんこれはよくないことだった。
だからレフェリーの判断には何の不満もなかった。
決してフェアプレーとは言えない、試合の進行を妨げる愚かな行為だった。
私はすぐその場でカストロマンに謝ったよ。
彼は笑顔で短くこう言った。
「ミステル、これはフットボールですよ」
UEFAカップセミファイナル、ラツィオとのファーストレグにて。
この行為でモウリーニョは退場になりました。
信じられないくらいひどい退場理由です。
しかし、結果のために純粋である点は尊敬できます。