射撃しつつ前進
2009.04.20
―(中略)
私がイスラエルの落下傘部隊にいたとき、将軍が戦略についての短いスピーチを
するために私たちのところに立ち寄った。
歩兵戦ではただひとつの戦略がある、と彼は言った。
射撃しつつ前進だ。
銃を撃ちながら敵のほうへ進む。
射撃によって相手は頭を引っ込めるので、あなたを撃つことができなくなる。
(兵士が「援護してくれ」と叫ぶときに彼らが意味しているのはそういうことだ。つまり「敵を撃ってくれ、そうすれば連中は頭を引っ込めなきゃならなくなるので、通りを横切っている私を撃てなくなる。」と言っているのであり、それは機能する。)
前進は敵の領地を攻略し、敵に近づくことを可能にし、
あなたの弾が敵に当たる確率を高くする。
―(中略)
私はずっとこれを覚えていた。
空中戦から海軍の大規模作戦行動までのあらゆる種類の軍事戦略が、
この射撃しつつ前進のアイディアに基づいていることに私は気づいた。
この射撃しつつ前進の原理が、人生でものごとを成し遂げるときの
やり方でもあることに気づくには、さらに15年かかった。
あなたは毎日少しずつ前へ進む必要がある。
あなたのコードがまずくてバグだらけで誰もほしがらなくても問題じゃない。
あなたが前へ進み続けるなら、コンスタントにコードを書き、
バグを直し続けるなら、時があなたの味方となる。
―(中略)
私の会社のように小さな会社には、射撃しつつ前進は2つのことを意味する。
あなたは時間を味方につける必要があるということ、そして毎日前へ進む必要があるということだ。
遅かれ早かれあなたは勝つだろう。
昨日私にやれたことといえば、FogBUGZのカラースキームを改良することだけだった。
それでOKだ。
それは絶えず改善され続ける。
出典:
Joel on Software / 射撃しつつ前進
Joel Spolsky 著 『Joel on Software』
・・・さすがに、
「バグだらけで誰もほしがらなくても問題じゃない」
てことはないですが。